血液型の話

先日友人が、同じ学部のとある女グループについて話していた。彼女は元々そのグループに所属していたのだが、色々あって脱退したらしかった。

その理由が、あのグループは表面上は仲良くしているが、裏では悪口を言いまくっているとか、誰々が男垂らしで、新しい男が出来るもんなら表面上は応援するが裏では悪口を言いまくっているとか、とにかく裏で悪口を言いまくっているという悪口を言っていた。悪口を言ってることに関しては変わりないんじゃないかなぁと思っていたら、その子が「まぁあのグループはみんなB型だからね」と言った。

最近、ブラッドハラスメントという概念があることを知った。今の時代はわりと何にでもハラスメントをつけたがるのか知らないが、血液型に関する発言により、言われた側が嫌な思いをすればブラッドハラスメントに認定されるようだ。

私はB型なのだが、昔からそのようなことで嫌な思いをして暮らしてきた。ある時、友人に「私って何型に見える?」と心底どうでも良い質問をされたので、適当に「さぁね、B型とか?」と言ったら「えーー失礼!!」と言われたのだ。

どう考えても失礼なのは彼女の発言である。失礼と思っているその血液型の人間が目の前にいるのに、よくもそんなことを本人に言えたよなぁと思う。

このように、最初に話した彼女も、私からすれば立派なブラッドハラスメントに値すると思うが、世の中的に見ても、元々B型というのは損をする立場にある。大まかな性格の分類としては、A型は几帳面、しっかりものと言われ、O型はおおらかで優しい、AB型は天才肌と言われているのに対し、B型は自己中で頑固者のレッテルを貼られているのだ。

確かにこんな感じでは、うっかりB型に見えるとでも言ってしまえば失礼だと怒られるのも無理はない。あなたは頑固者で自己中に見えます、と言っているようなものだからである。しかし、B型に見えると言われる人は、失礼などと怒ってる暇があるなら、周りから頑固で自己中だと思われているということをもっと自覚して反省でもすればいいのにと思う。

たまにこんなことを言う人がいる。

「私の周りって、結構A型とO型が多いの!AB型とB型は数えるほどしかいないし、私はA型とO型と仲良くする傾向があるんだ〜!」

なんて言うのは頭がおめでたい人で、これはシンプルに、日本人の血液型の割合を表しているだけだ。日本人に1番多いのはA型とO型で、その次がB型で最も少ないのがAB型というデータを、自分の周りの人間で取っているだけに過ぎないのである。

血液型なんて、人生において献血と輸液の時にしか必要のないデータなはずなのに、なぜここまで、B型の人間に対する自己中のレッテル貼りが浸透したのだろうと疑問に思う。

私は確かにB型で、確かに頑固者で自己中な性格ではあるが、そもそも人間はみんな頑固者で自己中なのだ。それをA型だかO型だかの割合の多い人間が、自分達の株を上げるためにB型を引き立て役として使ったとしか思えない。AもBもOもABも大した差はないと医学的にも言いきれるが、B型だけはブラッドハラスメントの被害に合いやすい血液型であると、声を大にして主張したいものだ。