サカムケの話

突然だが、『体の部位で一番必要ないところは?』というクイズがあれば、私はなんの迷いもなく『サカムケ!!』と答える。

サカムケほど存在価値のないものはない。いわば蚊などの害虫と同じ部類だと思う。

蚊は、誰からも求められていないのに人間に近寄り、誰に頼まれた訳でもないのに人間の血を吸い、更には誰からも望まれていないのに痒みだけを残して去るという、全く迷惑極まりない生き物だ。生物界において、お前は一体どんな役目をしているんだと問いただしたくなる。どうせ痒みを残すくらいしか存在価値は無いのだろうと、奴らの存在意義を勝手に決めつけているところだ。

話は戻ってサカムケである。サカムケも奴らと同じく、無意味に現れ、邪魔なので毟り取ろうもんなら皮膚が裂け、血が出てきて痛いし、見た目も不格好な状態になる。たまに爪の下に血を垂らした人を見たときは、『あぁあの人はサカムケを剥くのに失敗したんだな』と可哀想な気持ちでいっぱいにならなければいけない。

人の指の血を見て、その姿を想像して可哀想な気持ちになるなんて失礼な話だし、本人も望んでいないのに、この一連の悲劇をサカムケは生むのだ。あの無意味そうな足の裏のツチフマズでさえ、歩く時にバランスになるというメリットがあるのに、サカムケはこのようになんのメリットも存在しないのだ。サカムケを擁護する人がいるもんなら、サカムケの存在価値についての論文をまとめて持ってきて欲しいくらいだ。

しかしながら、無意味なサカムケについて熱く語るこのブログこそ、蚊よりちょっと上くらいの存在価値しかないのかも知れない。蚊よりかは価値があって欲しいな、という希望も込めて。