人類、猿から生まれた説。

NHKは面白い。

人類の誕生について解説をしていたのだが、思わず見入ってしまった。

私はずっと中高一貫キリスト教の学校に通っていたので、神がアダムとイブを作って人類が誕生した、と耳にタコが出来るほど聞かされていたため、とても新鮮な内容だったのでここに書こうと思う。

 

元々、人間の祖先は手の長い猿であった。この猿は、二足歩行をしていた。また、自分の手が異様に長いのを良いことに、木ノ実をたくさん手で掴んで運ぶことができた。

人間は今や、食物連鎖の頂点に立つような最も強い生き物だが、元々はこんな猿であったのである。こんな手が長いだけの、牙も生えず、爪が尖っているわけでもない、足が速いわけでもない猿が、なぜ最も強い生き物へと成長したのだろうか。

ある時天変地異が起こって、地球には緑が生えた大地と、干からびた大地が広がった。干からびた大地に、その猿達はいた。食べ物など存在しない大地でなぜ暮らすことが出来たかというと、その長い手を使って緑の大地から木ノ実を運ぶことができたのだ。干からびた大地には天敵などおらず、猿たちは生き延びることができた。

そのうち、猿たちは肉を食べるようになった。

肉食動物が食べた肉の食べ残しを、拾って食べていたようである。猿たちは、骨の中の骨髄も食べていた。しかし、当たり前だが骨は硬い。石などを使って骨の中を割ろうとすると、石が欠けて尖った。これが武器の誕生である。

猿たちは肉や骨髄など、栄養のあるものを食べていたので、脳が異様に発達した。猿たちは肉のおかげで賢くなったのだ。またこの頃の猿たちは、体毛が殆ど無く、今の人間に近い体型をしていた。

体毛が無くなった理由は、彼らの狩の姿を見れば分かった。彼らは、獲物を長時間追いかけることが出来たのだ。体毛が薄いことで、汗をかくことができ、体温を発散できる。そのおかげで獲物を長時間追い続け、獲物が疲れ果てたところで、武器で襲うというわけだ。その証拠に、フルマラソンを完走できる動物は人間しかいないのである。

また、この頃の猿たちには、心もあることが分かっている。なぜそれが分かったのかというと、その時代の、歯を全て失った猿の頭蓋骨が発見された。つまり、老人の猿の頭蓋骨である。歯を全て失ったのに、なぜ食べ物を食べて生きていけたかというと、仲間の猿たちが肉を食べやすくしたり、柔らかい部分だけ食べさせたりしていたからである。つまり、介護をしていたということである。これにより、当時の猿たちに心があるということが分かり、今の人間へと繋がったというわけだ。

 

この人生誕生秘話は、神が創造された話しか知らなかった私にとって、非常に興味深い内容であった。人間は猿からきたというのはそれとなく知っていたが、それよりも神が人間作った説の方が良く知っていたからだ。その昔、人類は猿から進化したという進化論を突然唱えたダーウィンが、当時の世間にめちゃくちゃに叩かれる理由も少しだけ分かったような気がした。

その話を後輩にしたところ、なんとも面白い返事が返ってきたので、また記すことにする。